「この子の治療費、タダになりませんか?」
ある大学病院で一人のミニチュア・ダックスフンドの飼い主さんから投げかけられた言葉である。その犬は生後まもなくひどい皮膚病を患い、検査の結果一生薬による治療が必要かもしれない、と言われたそうである。非常に珍しい病気だったので、研究目的のため治療費を無料にできないかとの意図だったらしい。残念ながら、その話はお受けできなかったが・・・
このわんちゃんの場合に限らず、一回発症すると長期にわたって治療を必要とする皮膚病は存在する。しかし案外そのことは知られていないようだ。そして長期にわたる治療費が高額になる可能性があることも。
以前に、アメリカでは完治が難しいとされる皮膚病にかかった犬は安楽死されることが多いと聞いた。理由は国民性の違いもあるだろうが、大型犬の多いアメリカでは費用面も無視できないからかもしれない。
日本の場合、長期にわたる治療が必要になると、飼育権を放棄してしまう人が時々いる。その一方で、動物病院に通院しながら治療を続けていく多くの飼い主の方を私はこれまで目にしてきた。
当たり前のことだが、犬も人間も生き物である。人間だけが病気になるわけではない。犬だって病気になることはあるし、数は少ないが一生病気と付き合わなければならないこともある。CMやネットの広告でよく見かけるペットは、かわいらしく、まるでぬいぐるみのようだ。よもやその子たちが病気になって、飼い主が看病しなければならないとは想像できない人もいるだろう。
私は獣医師として、世間でほとんど発信されないペットを飼うことに伴う負の情報を伝えていきたいと思う。もちろん病気や介護の問題はないに越した事はないのだが、自分の身に振りかかかったとき、どう対処していったらよいのか参考になればと思っている。
皮膚病に関して言えば、治らないと思われていた犬が、病気なの?というくらい治療によって改善したこともある。飼い主の方は簡単にあきらめるのではなく、いろいろ情報を集め、根気強く治療を続けてほしい。当クリニックでよければ、相談に訪れてほしい。
<あかつき犬猫クリニック>
往診専門・予約診療制
診療科目 皮膚科 内科
電話: 06-6629-6113
http://www.oct.zaq.ne.jp/afixu605
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